決算期の決め方。3つのポイント【税理士 名古屋】
基本的には決算期はいつにしてもいいのですが、税金面で影響が出てくるので慎重に決める必要があります。
【ポイント1】
例えば、資本金が1000万円未満の法人であれば、消費税は設立後2年間が免税となるので、免税の期間が長くなるように決算期を決めます。
10月に会社を設立した場合、9月を決算期とすれば、丸々2年間が免税となりますが、例えば10月決算にしてしまうと、第1期は10月の1ヶ月だけで終了し、すぐに決算となってしまいますし、消費税の免税期間も第1期の1ヶ月と第2期の12ヶ月の合計13ヶ月しかなくなってしまいます。
したがって、設立第1期が12ヶ月(もしくはできるだけ長い期間)となるように決算期を決めるのがよいと言えます。
【ポイント2】
毎月の売上が1年を通じて変動がない場合は決算月をいつにしても影響はありませんが、例えば、業種柄、毎年12月は売上が多いといった業種の場合、12月を決算月にすると、決算月に多額の利益が出てしまい、すぐに決算を迎えて、税金対策の手を打つ時間もない、といったことが生じます。
したがって、売上に季節的変動があるような業種の場合は、売上が多い月を年度の初めのほうに持ってくると、その後の1年間かけて税金対策もできますし、利益が出てキャッシュも余裕がある状態で1年間を過ごせることになりますので、その点に注意した方がよいでしょう。
【ポイント3】
商品などの在庫をもつ業種の場合、年度末に棚卸をする必要があります。棚卸とは、在庫の実数をすべて数えて、在庫金額を確定する手続です。
したがって、在庫が多い時期を決算月にしてしまうと、棚卸作業も大変になるので、在庫が少なくなる時期を決算月にする、ということも考えた方がよいでしょう。
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会社設立前の費用も経費になるの?名古屋 税理士
例えば、定款の印紙代、公証人役場での定款認証代、登録免許税、司法書士への報酬など。
これらの費用は、会社が設立される前に支出される費用なので、会社の経費とできるかどうか不安に思われる方が多いようです。
これらの費用は、創立費といいますが、当然に会社の費用とすることができます。
これらの「創立費」は、その支出の効果が1年以上に及ぶため、繰延資産として資産に計上し、償却費という形で会社の経費として処理していくことになります。
法人税法上は、任意償却が認められていますので、一時に(一気に)全額償却できますし、一部だけをその年に償却することもできますし、または全く償却せずに、翌期以降に償却することもできます。
したがって、選択肢としては、
・全額を費用計上する
・一部を費用計上し、残りは繰延資産として資産計上する
・全額を繰延資産として資産計上する。
の3パターンが考えられます。
全額を費用計上すれば、第1期の費用が大きくなりますから、第1期が節税されるということになります。
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資本金はいくらにすればいい?会社設立時の資本金の決め方/名古屋 税理士
会社の設立に当たって、資本金を決める際は、その後にかかってくる税金のことも考慮して決める必要があります。
その中でも注意しておきたいのが消費税です。
資本金が1,000万円未満の法人であれば、会社設立後、2年間は消費税が免税となります。
免税とは、文字通り、税金が免除されることで、納めなくてもよいということです。
したがって、1,000万円以上にしなくてはならない理由が特になければ、会社を設立する際の資本金は1,000万円未満としたほうが有利になります。
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会社設立日はいつにすればいい?
【ポイント1】
縁起のいい日ということで「大安」の日を設立日にすることが多いですね。それはもちろんその方がいいです。縁起をかつぐことも大事ですからね。
【ポイント2】
もう一つは税金の面からのアドバイスです。
例えば、3月決算の会社を設立する際、4月1日〜3月31日までの1年間が事業年度となりますね。
その場合、キリのいいところで4月1日を設立日としたいところですが、この場合は4月2日以降にした方がいいんです。
その理由は・・・。
会社を設立すると、赤字であっても、住民税の均等割という税金がかかります。
名古屋市に会社を設立した場合、県民税2万円、市民税5万円です。
この住民税の均等割ですが、1事業年度が12ヶ月未満の場合は月割り計算になります。そして、ここがポイントとなるのですが、1ヵ月未満の端数は切捨てとなります。
したがって、4月2日に設立すると、第1期は11ヶ月と29日となり、29日の端数は切り捨て、11ヶ月になります。
よって、県民税は2万円×11/12=18,200円となり、
市民税は5万円×11/12=45,800円となります。
4月1日にしたら7万円かかるところが、4月2日にしたことで64,000円となり、6,000円安くなりました。少しですが見逃さないようにしましょう。
オーナー会社の役員給与課税を回避するには?
オーナー会社の役員給与への課税ですが、すべての会社に適用されるわけではありません。
オーナー会社の役員給与への課税がなされるのは
@社長(業務主宰役員)とその親族等が発行済株式総数の90%以上の株式を所有しており、
かつ
A社長(業務主宰役員)と常務に従事する業務主宰役員関連者(社長の親族等)の総数が、常務に従事する役員の総数の半数を超える場合
のみです。
@は、社長と親族とでその会社の株式の90%以上を保有している場合のことです。
Aは、例えば、役員が3人で、そのうち2人が家族である場合。業務主宰役員(社長)である父親と、常務に従事している母親(業務主宰役員関連者)で2/3となることから過半数になりますので、該当してしまいます。
役員3人のうち、社長以外は赤の他人であれば、1/3ですから過半数を超えませんから、適用除外となります。
このオーナー課税制度は、上記の@とAをともに満たす会社にのみ適用されます。
役員が社長1人の会社で、社長が100%の株式を保有している場合は、該当してしまいます。
残念ながら@Aを両方満たすことになっても、下記に該当すれば適用除外となります。
★基準所得金額が1,600万円以下の場合。
★基準所得金額が年1,600万円超3,000万円以下であり、かつ、基準所得金額に占める社長の役員給与の平均額の割合が50%以下である場合
基準所得金額・・・直前3期の法人の所得金額と業務主宰役員の給与の合計額の年平均額
新設法人の場合は、直前3期というものがない(基準期間がない)ので、その事業年度の所得金額と業務主宰役員給与額などを基礎として計算します。
この計算はとても複雑で、専門家でも相当勉強する必要がある部分でもありますので注意が必要です。
■オーナー給与課税の適用を受けないように、会社設立するには?
下記の方法が考えられます。
@株主構成を検討する
具体的には、10%超の株式を親族以外の株主等に持ってもらう。
取引先などに持ってもらうことが考えられます。
A役員構成を検討する
常勤役員の過半数が同族である場合に適用対象となるため、常勤役員の半数以上を同族以外にすると、適用から除外されます。
ただし、職務執行の実態のない名目だけの役員ではだめですので、注意が必要です。
B社長の役員報酬を抑える
社長の役員報酬と法人所得の合計額の直前3年平均額が、下記の範囲内の場合には、適用除外となりますのでそれを考慮して社長の役員報酬を決めます。
1)1,600万円以下の場合、
2)1,600万円超3,000万円以下の場合で社長報酬額が50%以下の場合
これら@〜Bを検討するとよいと思います。
(注)このコラムの記事では、説明の簡略化のため大部分を省略していますので、適用に当たっては、必ず専門家にご相談ください。
役員報酬の決め方
会社を設立して、さあこれから事業を開始するぞ!という時にまず、役員報酬を決める必要があります。
社長自身の報酬もそうですし、他の取締役、監査役などの報酬も最初に決める必要があります。
この役員報酬をいくらにするか、ですが、いくらでもいいと言えばいいのですが、よく考えて決めないと後で苦労します。
というのは、役員報酬は、毎月の支給額が同額でなければならないからです。
「今月はちょっと儲かったから、役員報酬を増やしておこう」
「今月は社長の営業成績がよかったから歩合給を上乗せしよう」
「売上が減って今月は赤字だから役員報酬を今月だけ少なくしておこう」
こういったことはできません。
会社設立後、いったん役員報酬を決定したら、原則として1年間はずっと毎月同じ額を支給する必要があります。
仮に、支給額を途中で変更すると、損金に認められないことがあるため、そのせいで法人税額が増えてしまう可能性がありますので注意が必要です。
役員報酬を変更できるタイミングは、期首から3ヶ月以内の改定か、もしくは業績の著しい悪化による期中の減額改定のみです。
したがって通常は年に1回、定時株主総会の時しか変えられません。
業績が著しく悪化したときは期中でも減額改定ができますが、あくまでも「著しい悪化」があった時だけです。著しい悪化がどの程度かは示されていませんが、単に資金繰りが悪化しただけでは認められません。
このように、いったん決めた役員報酬は、原則として期の途中で変更することができません。
役員報酬が多く欲しいからと言って、最初に高めに決めてしまうと、業績が伸び悩んだ時に支払えなくなってしまいますし、低すぎてもモチベーションは下がるし、利益が出すぎたときに税金が高くなるので、役員報酬は慎重に決める必要があります。
最適な役員報酬を決めるには、事業計画の作成が必要です。
事業計画を作成し、第1期の売上を予測するとともに、発生する経費をもれのないようにすべて見積もり、毎月の利益額を算定して、その範囲内に収まるように役員報酬を決めます。
入念な事業計画を作成し、最適な役員報酬額を決めましょう。
オーナー給与に対する課税/特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入
平成18年の税制改正で、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入という制度が創設されました。
なにやら難しい言葉ですが、つまり、実質的な一人会社(オーナー会社)の役員給与に税金をかけますよ、ということです。
通常、役員給与は経費として損金にできるのですが、その一部を損金に認めない(税金を課税する)という制度です。
簡単な設例で詳しく見て見ましょう。
A株式会社は、役員1人のオーナー会社であると仮定します。
そして、当期の業績が下記のとおりであったとします。
| 売上 | 8,000万円 |
| 売上原価 | 4,000万円 |
| 役員給与 | 2,000万円 |
| その他経費 | 2,000万円 |
| 利益 | 0万円 |
売上が8,000万円、それにかかる売上原価が4,000万円で、役員給与が2,000万円、その他の経費が2,000万円で、利益がゼロです。
利益のほどんどを役員報酬として経費にすることで節税をしている典型的な例です。
利益がゼロですから、当然法人税額はゼロ!となりそうですが、そう簡単にはいかないのです。
役員給与2,000万円のうちの一部(この例の場合、270万円)が、税金計算上、損金として認められません。
つまり、会社利益0円に270万円を所得として加算した合計、270万円の所得に対して税金が課税されることになります。
税率を40%とすると、税金は108万円となります。
(住民税の均等割などは簡便化のためここでは省略します)。
このように、オーナー会社の役員給与の一部に税金を課税するというのが、特殊支配同族会社の損金不算入制度なのです。
やっかいな制度ができたものです。
ですが、このオーナー課税制度の適用から逃れることはできます。
次回のコラムで解説します。

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